ユースケース図とは、システムの機能(ユースケース)とそのユーザーまたは外部システム(アクター)の関係を表現する図で、システムで何を実現すればよいか明確にできるため、要求定義フェーズで主に使われている。
今回は、PlantUMLで勤怠管理システムのユースケース図を作成してみたので、作成したユースケース図と元になるPlantUMLのソースコードを共有する。
なお、ユースケース図については、以下のサイトを参照のこと。
http://www.itsenka.com/contents/development/uml/usecase.html
また、PlantUMLのユースケース図についてのマニュアルは、以下のサイトを参照のこと。
https://plantuml.com/ja/use-case-diagram
前提条件
下記記事の、VSCode上でPlantUMLを利用するための環境構築が完了していること。
PlantUMLをVSCode上で利用してみたPlantUMLは、VSCode(Visual Studio Code)上で編集するようにすると、ソースコードを色つきで分かりやすく表示...
ユースケース図を作成するシステムの要件
今回ユースケース図を作成する勤怠管理システムの要件は、以下の通り。
- 社員は、毎日の勤務実績を、勤怠管理システムに入力する。
- 社員は、毎月月末に、勤怠管理システム上で勤怠の締め処理を行う。勤怠の締め処理では、その月の勤務実績を確定させ、総労働時間を算出する。勤怠の締め処理が終わると、その月の勤務実績の変更ができなくなる。
- 社員は、勤怠締め処理が終わったら、勤務表をPDF出力する。出力したPDFは、印刷し上長に提出することになっているが、本システムでは勤務表のPDF出力ができればよい。
- 社員が誤って勤怠締め処理を行った場合は、システム管理者が、勤怠締め処理の取り消しを行う。
- 社員情報は、人事部が登録する。
- 退職した社員情報は、人事部が削除する。
- 社員は、ログインパスワードを変更できる。
作成したユースケース図
「ユースケース図を作成するシステムの要件」に基づいて作成したユースケース図の内容は以下の通り。
また、作成したユースケース図のPlantUMLソースコードの内容は、以下の通り。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 | @startuml left to right direction actor "社員" as actor1 actor "システム管理者" as actor2 actor "人事部" as actor3 rectangle "勤怠管理システム"{ package "勤怠管理" { usecase "勤怠入力処理" as usecase1 usecase "勤怠締め処理" as usecase2 usecase "勤務表のPDF出力処理" as usecase3 usecase "勤怠締め取消処理" as usecase4 } package "人事管理" { usecase "社員情報登録処理" as usecase5 usecase "社員情報削除処理" as usecase6 usecase "パスワード変更処理" as usecase7 } } actor1 ---> usecase1 actor1 ---> usecase2 actor1 ---> usecase3 usecase4 <--- actor2 actor3 ---> usecase5 actor3 ---> usecase6 actor1 ---> usecase7 @enduml |
要点まとめ
- ユースケース図では、システムの機能とそのユーザーまたは外部システムの関係を表現するため、システムで何を実現すればよいか明確にすることができる。
- PlantUMLを利用すれば、コードベースでユースケース図を作成できる。