SQLにおいてWITH句を利用すると、以下のサイトに記載されている通り、複数回書かれている副問合せを1つにまとめて記述することができるため、見通しのよいSQLを記載することができる。
今回は、MyBatisを使ってOracle DBに接続するアプリケーション上でWITH句を利用してみたので、そのサンプルプログラムを共有する。
なお、WITH句については以下のサイトを参照のこと。
https://oreno-it.info/archives/698
前提条件
下記記事の「EMPLOYEEテーブル」のテーブル・データ作成が完了していること。
また、下記記事に記載した方法で、A5M2を利用してOracleに接続できていること。
さらに、下記記事の実装が完了していること。
WITH句を利用したSQLの実行結果
A5M2によってOracle DBに接続し、WITH句を利用したSQLの実行結果は、以下の通り。
1) 前提条件の記事で作成したEMPLOYEEテーブルの中身は、以下の通り。
2) EMPLOYEEテーブルから、生年月日が1965年5月15日の上司をもつデータを取得するSQLを、IN句を用いて記載した結果は、以下の通り。
1 2 3 4 5 6 7 8 | SELECT ID, NAME, BIRTHDAY, BOSS_ID FROM EMPLOYEE WHERE BOSS_ID IN ( SELECT ID FROM EMPLOYEE WHERE BIRTHDAY = TO_DATE('1965/05/15', 'YYYY/MM/DD') ) ORDER BY ID ASC |
3) EMPLOYEEテーブルから、生年月日が1965年5月15日の上司をもつデータを取得するSQLを、WITH句を用いて記載した結果は以下の通りで、IN句を利用した場合と同じ結果になっている。
1 2 3 4 5 6 7 8 | WITH TMP_BOSS AS ( SELECT * FROM EMPLOYEE WHERE BIRTHDAY = TO_DATE('1965/05/15', 'YYYY/MM/DD') ) SELECT EMP.ID, EMP.NAME, EMP.BIRTHDAY, EMP.BOSS_ID FROM EMPLOYEE EMP INNER JOIN TMP_BOSS ON EMP.BOSS_ID = TMP_BOSS.ID |
MyBatisを利用したサンプルプログラムの作成と実行結果
MyBatisを利用したサンプルプログラムの作成と実行結果は、以下の通り。
2) 1)のうち、赤枠の「EmployeeMapper.xml」のソースコードの内容は以下の通り。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 | <?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?> <!DOCTYPE mapper PUBLIC "-//mybatis.org//DTD Mapper 3.0//EN" "http://mybatis.org/dtd/mybatis-3-mapper.dtd"> <mapper namespace="com.example.demo.EmployeeMapper"> <resultMap id="employeeResultMap" type="com.example.demo.Employee" > <id column="id" property="id" jdbcType="INTEGER" /> <result column="name" property="name" jdbcType="VARCHAR" /> <result column="birthday" property="birthDay" jdbcType="DATE" /> <result column="boss_id" property="bossId" jdbcType="INTEGER" /> </resultMap> <select id="findByBossBirthdayIn" parameterType="java.lang.String" resultMap="employeeResultMap"> SELECT ID, NAME, BIRTHDAY, BOSS_ID FROM EMPLOYEE WHERE BOSS_ID IN ( SELECT ID FROM EMPLOYEE WHERE BIRTHDAY = TO_DATE(#{birthday}, 'YYYY/MM/DD') ) ORDER BY ID ASC </select> <select id="findByBossBirthdayWith" parameterType="java.lang.String" resultMap="employeeResultMap"> WITH TMP_BOSS AS ( SELECT * FROM EMPLOYEE WHERE BIRTHDAY = TO_DATE(#{birthday}, 'YYYY/MM/DD') ) SELECT EMP.ID, EMP.NAME, EMP.BIRTHDAY, EMP.BOSS_ID FROM EMPLOYEE EMP INNER JOIN TMP_BOSS ON EMP.BOSS_ID = TMP_BOSS.ID </select> </mapper> |
その他のソースコード内容は、以下のサイトを参照のこと。
https://github.com/purin-it/java/tree/master/spring-boot-oracle-with/demo
3)「EmployeeMapper.xml」に記載したSQLを順次実行した結果は以下の通りで、A5M2によってOracle DBに接続した実行結果と同じ結果になっている。
要点まとめ
- SQLにおいてWITH句を利用すると、複数回書かれている副問合せを1つにまとめて記述することができるため、見通しのよいSQLを記載することができる。
- MyBatisを利用したプログラムにおいても、WITH句を利用できる。