SSAS

SSAS(SQL Server Analysis Services)をサーバー間で同期化してみた(2)

今回も引き続き、SSAS(SQL Server Analysis Services)プロジェクトのサーバー間同期化について述べる。今回は、サーバー間同期を行う前の環境構築について記載する。

前提条件

下記記事の環境構築が終わっていること。

Active Directoryを使って外部からSQL Server Analysis Servicesにアクセスしてみた(4)今回も引き続き、Active Directoryを使って、同一ドメイン内の他のPCからSQL Server Analysis Servi...

また、Active Directoryのドメインコントローラ、同期元となるサーバーは下図の通りとする。
SSAS同期元

やってみたこと

  1. 同期先となる、Enterprise EditionのSQL Serverを搭載した仮想マシンの作成
  2. SQL Server Analysis Servicesのポート開放(同期先)
  3. 仮想マシンをActive Directoryに参加させる(同期先)
  4. Invoke-Ascmdコマンドレットのインストール(同期先)
  5. 同期するSSASプロジェクトの作成(同期元)
  6. 同期先からのSSASプロジェクト参照確認

 

同期先となる、Enterprise EditionのSQL Serverを搭載した仮想マシンの作成

前回の「SSAS(SQL Server Analysis Services)をサーバー間で同期化してみた(1)」で述べた通り、同期先となるサーバーではEnterprise EditionのSQL Serverを搭載する必要がある。ここではその手順について述べる。

1) 前提条件を満たす仮想マシンを持つGCP(Google Cloud Platform)にログインし、「インスタンスを作成」ボタンを押下
GCP仮想マシンの作成1

2) ブートディスクで「変更」ボタンを押下後、下記画面にて、Enterprise EditionのSQL Serverをもつアプリケーションイメージを選択し、「選択」ボタンを押下
GCP仮想マシン作成2

3) ブートディスクを確認し、名前・リージョン・ゾーン・マシンタイプを指定後、「作成」ボタンを押下
GCP仮想マシン作成3

4) 以下のVMインスタンス画面で、作成した仮想マシン(domain-sub-vm-4)が表示されることを確認
GCP仮想マシン作成4

5) ログインユーザーとパスワードの設定
作成した仮想マシンのログインユーザーとパスワードの設定を行う。その手順は下記記事の「Windowsユーザーとパスワードの設定」を参照のこと。

GCP(Google Cloud Platform)でSQL Server搭載済の仮想マシンを作成してみた今回は、GCP(Google Cloud Platform)環境で、SQL Server搭載済の仮想マシンを作成したので、その手順につい...

SQL Server Analysis Servicesのポート開放(同期先)

先ほど作成した仮想マシンの、Windowsのファイアウォールルールについて、SQL Server Analysis Services用のポート番号:2383を開放する。その手順は下記記事の「Windowsファイアウォールルールの設定」を参照のこと。

Active Directoryを使って外部からSQL Server Analysis Servicesにアクセスしてみた(2)今回から、Active Directoryを使って、同一ドメイン内の他のPCからSQL Server Analysis Services...

仮想マシンをActive Directoryに参加させる(同期先)

先ほど作成した仮想マシンを、既に作成済の「test-ad.co.jp」ドメインに参加させる。その手順は下記記事の「DNSサーバーのIPアドレス設定変更」「Active Directoryドメインへの参加」「Active Directoryドメイン参加後の確認」を参照のこと。

Active Directoryを使って外部からSQL Server Analysis Servicesにアクセスしてみた(4)今回も引き続き、Active Directoryを使って、同一ドメイン内の他のPCからSQL Server Analysis Servi...

Invoke-Ascmdコマンドレットのインストール(同期先)

SSASプロジェクトのサーバー間同期をコマンド操作で行うために、先ほど作成した仮想マシン上で、Invoke-ASCmdコマンドレットをインストールしておく必要がある。その手順は下記記事の後半部分を参照のこと。

GCS(Google Cloud Storage)のファイルをSQLServerに取り込んでデータ分析を行った(3)GCS(Google Cloud Storage)に配置したファイルを、SQL Server搭載済の仮想マシンに転送し、SQL Serv...



同期するSSASプロジェクトの作成(同期元)

同期元となるサーバー(domain-sub-vm-2)上で、SSAS(SQL Server Analysis Services)プロジェクトを作成する。その手順は下記記事を参照のこと。

SQL Serverのデータ分析を行った(1)今回は、データ分析用のデータ(ディメンション・キューブ)を作成するためのSQL Server Analysis Services(SSA...

また、同期元となるサーバー(domain-sub-vm-2)から、SSASプロジェクトを参照した結果は以下の通り。

1) 同期元となるサーバーにログイン
SSAS同期元確認1

2) ローカルのAnalysis Servicesに接続
SSAS同期元確認2

3) 作成したSSASプロジェクトを参照できることを確認
SSAS同期元確認3

同期先からのSSASプロジェクト参照確認

先ほど作成した同期先となるサーバー(domain-sub-vm-4)から、同期元となるサーバー(domain-sub-vm-2)のSSASプロジェクトが参照できることを確認した。その結果は以下の通り。

1) 同期先となるサーバーにログイン
SSAS同期先からの確認1

2) 同期元となるサーバーのAnalysis Servicesに接続
SSAS同期先からの確認2

3) 同期元のSSASプロジェクトを参照できることを確認
SSAS同期先からの確認3